九頭竜ダム

先日、叔母の葬儀に出る為に、福井県に行って来ました。

東京方面から福井県に車で行く場合は、通常、東名高速を利用し、名古屋から東海北陸道に入るか、米原から北陸自動車道に入ります。

しかし、今回は、お盆休みと重なったので、渋滞を避け、中央道で松本まで行き、そこから乗鞍・上高地の横を通って高山まで行き、東海北陸道を使って福井県に入りました。

東名高速を利用するよりも運転は大変ですが、景色を楽しみながら走れるので、眠気は起きません


九頭竜ダム

前述のルートから福井県に入ると、間もなく九頭竜ダムが見えてきます。

観光化されていない自然の景色の中を走れるので、ミシェルのお父さんは、昔から、このルートが好きなのです。

九頭竜ダムは九頭竜川の上流にあり、九頭竜川は、福井県と岐阜県との境にある油坂峠から大野市や勝山市を経て福井市に向かい、最終的に日本海へ流れています。

山に囲まれた大変静かな所にありますが、建設当時は、ダム建設によくある生々しい話もあったようです。


九頭竜ダムによって出来た九頭竜湖

1957年、電源開発と北陸電力の2社は、競合する形で、それぞれの開発計画を発表しました。

電源開発案は、九頭竜川に長野ダム(後に九頭竜ダムと改称)を建設し、九頭竜発電所・葛ヶ原発電所・勝原発電所に送水し、合計最大34万7,000キロワットの電力を発生するというものでした。

一方、北陸電力案は、九頭竜川に長野ダムを、支流の石徹白川に後野ダムを建設し、両ダムを水路で連結。後野ダムから湯上発電所・西勝原第三発電所に送水し、合計最大25万キロワットの電力を発生するというものでした。

そして、計画を一本化するのが難航する中、1959年に伊勢湾台風が九頭竜川流域にも大きな被害をもたらしました。

そこで、当時の建設省は、ダムの洪水調節機能による九頭竜川の治水を図ることを計画し、電力会社の開発に治水の目的を加えた九頭竜川総合開発事業として、計画はまとめられました。


九頭竜湖

一連の開発に伴い、和泉村にあった530戸の民家、191ヘクタールの農地、868ヘクタールの森林、81キロメートルの道路が水没することになりました。

また、ダム建設予定地の上流には、水没こそ免れるものの、交通が遮断する集落が幾つか存在しました。

その結果、水没世帯の過半数が岐阜県や愛知県へと移転し、福井県内に留まる世帯は少なかったようです。

当然ながら、補償の問題もありましたが、水面下では政治的な介入もあったようで、児玉誉士夫の命を受けた読売新聞の渡邉恒雄が、中曽根康弘らと共に、補償交渉を円滑に進めるための資金工作を行っていたとも言われています。(この経緯は、鉱山経営を手がける日本産銅の社長だった緒方克行の「権力の陰謀・九頭竜事件をめぐる黒い霧」に綴られています)

長野ダム(後の九頭竜ダム)の入札をめぐっては、第1工区で最高額で応札した鹿島建設が落札し、他の4社が最低落札価格を超えていないとして失格になりました。

池田勇人首相への政治献金を意図した鹿島建設、電源開発、政府が一体となって仕組んだ談合との疑惑が広がり、国会でも田中彰治代議士らによる質問が行われました。

このあたりの経緯は、石川達三の「金環蝕」として小説化しており、大映によって映画にもなりました。


紅葉が美しい九頭竜湖

1965年から本格的な建設工事が開始され、1968年に完成しました。

施工には、アメリカから輸入した30トンダンプカーが活躍しました。

ダムを構成する岩石を得るために要した発破量は200トンにも達し、発破の際は、1キロ離れた見張り所において震度5から6程度の揺れを感じたそうです

この工事の所長を務めたNさんは、その後、鹿島建設の専務まで出世しました。

1986年、ミシェルのお父さんが、建築設計本部から国際事業本部に異動した際には、Nさんは国際事業本部長担当の専務でした。

小説や映画にまでなった大きな工事の所長だったNさんですが、お父さんは、とても温厚な人だと感じました。


瀬戸大橋の試作橋であった箱ヶ瀬橋

九頭竜ダムの完成によって誕生した九頭竜湖は、面積890ヘクタールと日本全国有数の広さを有しています。

春は「万本桜」、秋は紅葉が美しいことで知られています。

湖に架けられた箱ヶ瀬橋は、瀬戸大橋の試作として建設された吊り橋で、愛称は「夢の架け橋」です。

上流には堆砂対策として建設された貯砂ダムがあり、そのダム湖の名は、和泉村の小学生の投票によって「蝶の湖」と名付けられました。

九頭竜川上流の清流が、「蝶の水」と呼ばれていることに由来しています。

周辺には、キャンプ場や散策路などが整備されています。



★ランキングに参加中です。
↓ポチッと押して下さると嬉しいです♪

スポンサーサイト

テーマ : 地域情報
ジャンル : 地域情報

コメントの投稿

非公開コメント

No title

九頭竜湖、すごく綺麗ですね!
3枚目の写真は、とても幻想的だと思います。
私も走ってみたくなりました。
それと、瀬戸大橋の試作橋が、福井県にあったと知ってビックリしました。

No title

パパさん、またお勉強になりました!!

春の桜が咲く頃と秋の紅葉は見物ですね^^

それにしても美しい♪

Re: No title

>ショコラさん
はい、素朴な美しさがあるように思います。
適度に道が曲がっていて、走っていても楽しいですv-410
カリーノパパも、ここに瀬戸大橋の試作橋があることを知った時は、ビックリしました。

Re: No title

>流花・桃花ママさん
愛知県と岐阜県を結ぶ高速道路があり、そこの白鳥ICを下りると、直ぐに九頭竜ダムに行けるので、愛知県から来る車も多いです。
白鳥ICからは、高山や白川郷も近いのです。
春の桜が咲く頃と秋の紅葉は、お薦めですね。
プロフィール

カリーノパパ

Author:カリーノパパ
●シェリー(シェルティー母):
 とっても優しい理想的な家庭犬
 アンジェの母親です

2016.4.18永眠、享年15歳11ヶ月

●アンジェ(シェルティー娘):
 ボール遊びと食事が大好きです
 我が家で生まれました

●カリーノ(ラフコリーの女の子):
 ショードッグ
  【主なタイトル】
 JKCチャンピョン
 FCIインター・チャンピョン 
 【主な賞歴】
 2009年アジアインターBOB
 2010年ジャパンインターBOB
 2010年近畿インターBOB
 2010年東北インターBOB 
 2010年ペディグリーアワード
 【資格】
 JKC訓練資格CDⅠ

2014.12.9永眠、享年8歳5ヶ月

●ミシェル(ラフコリーの男の子):
 陽気で優しく、人が大好きです
 ショードッグ
 【主なタイトル】
 JKCチャンピョン
 【主な賞歴】
 2011年神奈川インターWD
 2014年熱海愛犬クラブ展WD
 2014年山梨東ドッグコ展WD
 2015年沼津愛犬クラブ展WD
 【資格】
 JKC訓練資格CDⅠ

●カリーノパパ(人間):
 ミシェル達のお父さん
 本職は建築家(一級建築士)
 犬、スキー、ゴルフ、車、絵画が大好き
 1974年から大手建設会社の設計部にて勤務
 1986年に海外部門に異動し、14年間海外勤務
 内13年間をロンドンにて勤務
 2012年に大手建設会社を定年退職
 同年5月から河口湖でスローライフ開始

●訪問ありがとうございます。
4頭の犬と一緒に暮らしながら、日々感じたことを綴っています。
ミシェルとミシェルのお父さんであるカリーノパパが、記事やコメントを書いています。

●コメントは、ありがたく拝見し、返信させていただきます。

●リンクフリーです。貼ったり剥がしたり、ご自由にどうぞ。

カレンダー
07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
最新記事
最新トラックバック
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
FC2カウンター
人気ブログランキング