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サムライ・ウォール



日本のサムライ(侍)は海外でも広く知られており、その世界に魅せられる外国人は少なくありません。

欧米でも剣道や薙刀などの古武道を愛好する人はかなりいます。

しかし、アメリカのテキサス州ダラスを拠点とする大手不動産デベロッパーのハードウッド・インターナショナル社の代表ガブリエル・バルビエ・ミューラーさん(写真中央の人物、その右側が奥様のアンさん)が魅了されたのは、古武道ではなく、サムライの兜や鎧です。

個人が有するコレクションとしては世界最多である彼が集めた鎧の数は、1,300点以上にもなります。

子供の頃から兜や鎧の美しさに惹かれ、気づいたら驚くべき数を集めてしまっていたそうです。



ミューラーさんは「日本の兜や鎧は、アートそのものだ。武術に走ったり、刀をコレクションしたいとは思わない」と語っています。

そして、集めた兜や鎧を多くの人に知って欲しいという願いを込めて、ミューラーさんは、2012年、ダラスに「The Samurai Collection」という美術館を建設しました。

美術館には、鎧の修復を行う専門の施設まで完備されているといいます。

内容の素晴らしさから瞬く間に評判となり、コレクションはアメリカ国内外にも貸し出されており、2012年にパリのケ・ブランリ美術館で開催された「The Samurai Collection」の展示会は、ヨーロッパでも大きな話題を呼びました。



ミューラーさんは、元々スイス出身で、ヨーロッパを代表する名門貴族です。

ジュネーブにも広大な敷地の自宅を有しており、そこには鎧の一部の他、世界的にもその価値が広く評価されているフランス語の古い辞書のコレクションもあるそうです。

アートのコレクションは貴族のたしなみでもあり、彼の父や祖父は、ピカソやモネなどの絵画の世界的コレクターとしても有名です。

そんなミューラーさんが、現在はアメリカのテキサス州を拠点にしている理由の一つは、奥様がテキサス出身であるからだそうです。



上の写真の建物が、ミューラーさんがダラスに建設した美術館です。

近代的なデザインの建物を支える石垣に、ミューラーさんは「大阪城や二条城で見た日本の石垣(サムライ・ウォール)を是非再現したい」と思ったそうです。

その石垣造りの為に選ばれたのが、日本の石工職人である粟田純徳(あわたすみのり)さんでした。



粟田さんは、戦国時代から全国各地に城壁を築いてきた職人集団「穴太衆(あのうしゅう)」の系譜を継ぐ石工職人です。

滋賀県大津市坂本穴太(あのう)地区には、自然にある石を加工しないまま積み上げて石垣を造る「野面積(のづらづみ)」という技法を得意とする石工職人集団がいたそうで、地名から「穴太衆(あのうしゅう)」と呼ばれていたといいます。

彼らが造る石垣は非常に堅牢だと評判になり、織田信長が安土城の築城時に穴太衆を召し抱えるなど、全国の城造りに大きな影響を与えたそうです。

粟田さんは、穴太衆の流れをくむ株式会社粟田建設の代表です。

最盛期には300人を超える穴太衆の石工職人がいたそうですが、現在では粟田家だけになってしまいました。



粟田さんは、単身でダラスに行きました。

粟田さんは「僕らの仕事は、まず“石選び”なんですわ。実際に石垣を造る現場を見て、山へ行って石を選ぶ。自然石なので図面には起こせないし、同じ石は一つもありません。自分の頭の中で組み合わせをイメージして、買ってきて現場で置いていきます」と語っています。

この石選びの段階で、穴太衆の石積みの仕事の8割は終わったと言われるほど重要な作業だといいます。

しかし、粟田さんがダラスに行った時点で、既に石は工事現場に用意されていました。

粟田さんは、既に用意された石を使い、かつメキシコ人の石工職人を使うという、二重の困難を抱か得ながら、サムライ・ウォールに挑戦することになったのです。

アメリカでは、機械を使って石を切りますから、メキシコ人の石工職人達はノミの使い方さえ知りません。

そんな彼らに、ノミの使い方を教えることから粟田さんの仕事は始まりました。

しかし、粟田さんとメキシコ人の石工職人達も徐々に一体化していき、着工から110日後にサムライ・ウォールはほぼ完成しました。

これを紹介する番組を見ていて、ミシェルのお父さんは、ロンドンで英国人の人達と建設工事に携わった当時の記憶がよみがえり、とても懐かしく感じました。



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素晴らしい

日本人の私でさえ鎧や兜の美しさには魅了されます。
アートに人一倍敏感なヨーロッパの人なら、日本の鎧や兜に惹かれるのは解ります。
その鎧や兜と、日本の伝統技術が融合したのは素晴らしいと思います。

Re: 素晴らしい

>ジョンパパさん
鎧や兜は本当に美しく、アートというのがよく解ります。
多くの西洋の鎧も見ましたが、こちらは機能美という感じがしました。
仰るとおり、鎧や兜の美術館と、日本の伝統技術が融合したのは素晴らしいですね。
プロフィール

カリーノパパ

Author:カリーノパパ
●シェリー(シェルティー母):
 とっても優しい理想的な家庭犬
 アンジェの母親です

2016.4.18永眠、享年15歳11ヶ月

●アンジェ(シェルティー娘):
 ボール遊びと食事が大好きです
 我が家で生まれました

2018.5.5永眠、享年14歳10ヶ月

●カリーノ(ラフコリーの女の子):
 ショードッグ
  【主なタイトル】
 JKCチャンピョン
 FCIインター・チャンピョン 
 【主な賞歴】
 2009年アジアインターBOB
 2010年ジャパンインターBOB
 2010年近畿インターBOB
 2010年東北インターBOB 
 2010年ペディグリーアワード
 【資格】
 JKC訓練資格CDⅠ

2014.12.9永眠、享年8歳5ヶ月

●ミシェル(ラフコリーの男の子):
 陽気で優しく、人が大好きです
 ショードッグ
 【主なタイトル】
 JKCチャンピョン
 【主な賞歴】
 2011年神奈川インターWD
 2014年熱海愛犬クラブ展WD
 2014年山梨東ドッグコ展WD
 2015年沼津愛犬クラブ展WD
 【資格】
 JKC訓練資格CDⅠ

2020.11.08、享年11歳3ヶ月

●カリーノパパ(人間):
 ミシェル達のお父さん
 本職は建築家(一級建築士)
 犬、スキー、ゴルフ、車、絵画が大好き
 1974年から大手建設会社の設計部にて勤務
 1986年に海外部門に異動し、14年間海外勤務
 内13年間をロンドンにて勤務
 2012年に大手建設会社を定年退職
 同年5月から河口湖でスローライフ開始

●訪問ありがとうございます。
4頭の犬と一緒に暮らしながら、日々感じたことを綴っています。
ミシェルとミシェルのお父さんであるカリーノパパが、記事やコメントを書いています。

●コメントは、ありがたく拝見し、返信させていただきます。

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