大本営発表?



先日、細野原発事故担当相は、ウィーンで開催された国際原子力機関の年次総会で演説し、福島第1原発事故の収束に向けた工程表について、原子炉を「冷温停止」とする「ステップ2」の達成期限を来年1月から年内に前倒しする考えを明らかにしました。

これを聞いて、「おい、おい、そんなことを言って大丈夫か?」と疑問に感じた人は多かったようです。

細野さんと言えば、政治の実績よりも、女性タレントとの「路チュウ」で有名になった人ですが、今回の発表は、恐らく、世界中の不安を沈静化する意図で行われたものと推察されます。

第二次世界大戦中、実態を隠して、日本に有利なことのみを国民に伝えた「大本営発表」というものがありましたが、今回の発表が「大本営発表」でないことを願わずにはいられません。

以下に、冷温停止に関連する専門家のコメントを紹介いたします。



福島4号機プールは、元々、冷温停止状態でしたが、ポンプが壊れて循環できなくなり、冷温停止でなくなりました。

1~3号機でも、一旦、冷温停止状態になっても、その後、燃料を回収する迄ずっと冷却を続けなければいけません。

メルトダウンして底が抜けた炉で、燃料を回収する迄ずっと冷却を続けることは、果たしてできるのだろうか?

冷却水から回収する放射性物質は、吸着剤に吸着されるので、放射能を帯びた吸着剤の量も半端でありませんが、その吸着剤をどこに処分するのかが大問題です。

政府や東電は、永久に核燃料を冷却し続けて停止させると言ってますが、それは大きな疑問です。

核燃料は核反応制御棒で反応を抑えていますが、それでも核融合は起こりますので、人類は核物質を制御する事は出来ません。



4号機の建屋は、いつ崩落するかわからない状態なので、そのプールの温度が摂氏100度を切っていたからといって、冷温停止状態とは呼べません。

通常の意味での冷温停止という概念が適用できないことは、東電も保安院も述べています。

1~3号機も程度の差はあるが、システムが正常でないので、通常の意味での冷温停止という概念が使えない状況は同じです。

つまり、規制の概念では、永久に冷温停止は出来ないのです。

今、東電や保安院が進めようとしているのは、「冷温停止らしきものの概念を新たに作り、それを基準にしよう」というものです。

肝心の「冷温停止」の明確な定義が提示されていない為、「いつ冷温停止するのか?」という質問自体が無意味と考えられます。

今の体制では、工程表をベースにして、スケジュールの締め切りに合うように逆算し、「冷温停止」の条件を決めてしまいかねないという危うさがあります。



原子炉内では、燃料が溶け出して無くなってしまい、圧力容器も溶け、恐らく建屋内部のコンクリートに溶け出しています。

更に コンクリートにめり込んでいる可能性もあり、地下の地盤に突っ込んでいる可能性もあります。

ということは、そこにある燃料を安定して冷却することが必要になりますが、それには地下ダムの建設が必要と言う専門家もいます。

海水、地盤、地下水への汚染も進みますし、何よりも水が循環しなければ冷やせませんから、臨界にでもなればチェレンコフ光(青白い光)を誰かが見ることになる可能性だってあるわけです。



普通に原子炉を冷温停止する場合には、長期間の炉心の循環冷却の後に、核燃料棒を炉心から少しずつ取り出して、再処理工場へ運び出します。

更に核燃料棒を小さく切り、それをガラスで封じて固化します。

しかし今回は、炉心圧力容器や原子炉格納容器の壁についている数多くの配管や配線穴から冷却水が漏れ出しており、密閉型の循環冷却が困難なのです。

その上、核燃料棒はメルトダウンして炉心の底部に流れ、通常の燃料棒取り出し装置では取り出せません。

従って、炉心容器内で核燃料を再処理しなければなりませんが、それは想像も出来ないような困難な技術です。



福島第1原発事故で放出されたとみられる人類史上最悪の猛毒とも言われるプルトニウムが、原発から45キロ離れた福島県飯舘村など6地点の土壌から検出されたそうです。

国や東京電力は、これまで「プルトニウムは重い元素で、飛散しづらい」とし、広域汚染に否定的でした。

一方、上の写真は、海岸に極めて近い浜岡原発です。

静岡県牧之原市議会は、26日、隣接する御前崎市にある浜岡原発について「確実な安全・安心が将来に渡って担保されない限り、永久停止にすべきである」とする決議案を賛成多数で可決しました。



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大本営発表

年内に冷温停止を達成しるという発言を聞いて、私も「そんなこと言って大丈夫?」と思いました。
今までの政府や東電の発表を聞いていると、国民を安心させるために無理して楽観的なことを言ってるように思えてなりません。
まさに戦争中の大本営発表という感じがします。
本当に達成できれば良いのですが、あとになって事態が悪くなったという状況にならないことを祈るばかりです。
むしろ外国の報道の方が真実を捉えており、信用できるという気もするのは私だけでしょうか。

No title

政府や東電の発表する内容から判断するしかない国民にとって、もし彼らが、その場しのぎの楽観的な情報を流しているとしたら、本当に怖いですね。
是非とも正確な情報を迅速に伝えて欲しいと思います。

No title

今朝の新聞に、事故以来、実際に現場で復旧作業にあたっている日立製作所のお二人のコメントが載っていましたが、悲惨な状況を垣間見ることが出来ました。
細野原発事故担当相の発表内容は、極めて楽観的なように思えます。
それとも、冷温停止の新しい定義を作り、無理やり目標を達成したと言いつくろう魂胆なのでしょうか?

Re: 大本営発表

>bowbowさん
bowbowさんも、やはり疑問に感じましたか。
メルトダウンしていることは、東電も認めているわけですが、専門家の多くは、そのような状態から、年内冷温停止ができるとは考えていないようです。
政府や東電は、メルトダウンしてしまった燃料や原子炉を、どうするつもりなのでしょうね?
悪さを小出しにするようなことだけは、止めてもらいたいですね。

Re: No title

>ルイーズさん
ルイーズさんが言うとおりです。
国民は、大本営発表なんて求めていないのですから。
今日のニュースでも「福島県の10人の児童に甲状腺の異常が見つかった」と言ってましたが、本当に心配です。

Re: No title

>tonyさん
私も、その記事を読みましたが、現場の実情は、相当にひどいと思います。
楽観的な発表が多い、東電や政府の発表を、そのまま信じる気には、とてもなれません。
今週開催されるF1レースにおいても、各チームは、日本で食料を一切調達せず、ヨーロッパから全て持ち込むそうです。
彼らは、日本政府の発表なんて、全く信用していないと思います。
プロフィール

カリーノパパ

Author:カリーノパパ
●シェリー(シェルティー母):
 とっても優しい理想的な家庭犬
 アンジェの母親です

2016.4.18永眠、享年15歳11ヶ月

●アンジェ(シェルティー娘):
 ボール遊びと食事が大好きです
 我が家で生まれました

●カリーノ(ラフコリーの女の子):
 ショードッグ
  【主なタイトル】
 JKCチャンピョン
 FCIインター・チャンピョン 
 【主な賞歴】
 2009年アジアインターBOB
 2010年ジャパンインターBOB
 2010年近畿インターBOB
 2010年東北インターBOB 
 2010年ペディグリーアワード
 【資格】
 JKC訓練資格CDⅠ

2014.12.9永眠、享年8歳5ヶ月

●ミシェル(ラフコリーの男の子):
 陽気で優しく、人が大好きです
 ショードッグ
 【主なタイトル】
 JKCチャンピョン
 【主な賞歴】
 2011年神奈川インターWD
 2014年熱海愛犬クラブ展WD
 2014年山梨東ドッグコ展WD
 2015年沼津愛犬クラブ展WD
 【資格】
 JKC訓練資格CDⅠ

●カリーノパパ(人間):
 ミシェル達のお父さん
 本職は建築家(一級建築士)
 犬、スキー、ゴルフ、車、絵画が大好き
 1974年から大手建設会社の設計部にて勤務
 1986年に海外部門に異動し、14年間海外勤務
 内13年間をロンドンにて勤務
 2012年に大手建設会社を定年退職
 同年5月から河口湖でスローライフ開始

●訪問ありがとうございます。
4頭の犬と一緒に暮らしながら、日々感じたことを綴っています。
ミシェルとミシェルのお父さんであるカリーノパパが、記事やコメントを書いています。

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