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海外の医療事情



海外と比較しても日本の医療事情は良い方だと思っていましたが、最近は、新型コロナウィルスの検査をしてもらいたくても断られることもあるようです。

本日は、さくら剛さん(作家)がアメリカ旅行中に体験したという話を中心に、海外の医療事情について書いてみたいと思います。

さくら剛さんのバックパッカーデビューとなるアメリカ1ヶ月の旅、その旅の最終訪問地ラスベガスで緊急手術を受けることに

緊急手術前夜、病院に着いてから10時間が過ぎた。

特に検査結果も告げられないまま、また夜になってしまった。

なんだか病院側は患者がいっぱいで立て込んでいるご様子。

しばらくして、アメリカというより、南米ラテンの血を感じさせる顔つきのドクターが、なにやら検査結果の書類のようなものを持ってやって来た。

ロドリゲスドクター(印象で勝手に命名)は書類をめくりながら、丁寧に説明をしてくれる。

納得顔で説明を聞いていたのは通訳のゆきこさんだ。



「盲腸か何かだろうって。ハッキリは判らないけど、腸の辺りに何かが見えるそうなの。このまま日本に帰ってもいいんだけど、どうせ放っておいて治るものじゃないし、これから手術をしたらどうかって」

手術・・・ああ、手術・・・。しかし、確かにロドリゲスドクターの仰る通り。

帰るっていったって、このエンドレスペインに耐えながら更に何日か待って、それから飛行機に10時間以上乗って日本に戻り、それから病院に行って検査からもう一度やり直すのなんて、絶対無理だ。

ともあれ手術を承諾すると、すぐに担当が決まったらしく、先生方が順番に挨拶に来てくれた。

最後に看護師さんが数枚の契約書のような紙を持って来て、ゆきこさん経由で私に渡して去って行った。

「1枚は手術だけど、他のは臓器提供の同意書よ。万が一のことがあった時に、臓器の提供を申し出るかどうかっていう書類ね」

「臓器の種類ごとに提供の可否を意思表示しないといけないの。まず角膜・・・、眼だけど、これはどうする?」

ううっ。はい。じゃあ、提供します・・・

「次は小腸と肝臓。これは?」

ううっ。提供します・・・

「じゃあ次は、心臓。心臓はどうする?いい?やめとく?」

ああ、心臓はどうしても、大事な物ですから、心臓だけはっ・・・!

「それじゃ、ここは不可にしとくわね。眼と肝臓と小腸、脾臓がOKってことで」

はい。そのラインナップでお願いします・・・

一度手術が決まれば、そこからは早く、すぐにストレッチャーに乗せられて手術室へと運ばれた。

口を覆う呼吸マスクと、腕の針から麻酔が投入される。

ああ、生まれて初めての手術・・・生まれて初めての一人旅で・・・何故・・・

「あ、気がついた?無事終わったって。今は夜の12時よ」

どうやら盲腸だったらしい。

その翌日、私は退院した。しかも午前中に。

別に私が映画やマンガの主人公くらい回復が早かったからではなく、ナースにセクハラをして追い出された訳でもなく、アメリカではそういうものらしい。

盲腸、あるいは出産時なども、こちらでは翌日には退院するのが通常だそうだ。

盲腸で手術をしたら、日本では1週間は入院するではないか。

実際、私は病室から出る時に傷口が痛すぎて、ベッドから起き上がるのに5分、そこから歩いて病室の入り口にたどり着くのに更に5分かかった。

頑張って歩いても、最大歩幅10cm。それ以上で進もうとすると、痛みで気絶しそうになる。

ラスベガスは、どこのホテルも1階がカジノになっているのだが、多国籍の遊戯客で賑わうカジノの真ん中を、歩幅10cmでじりじりと進んでいる私の姿は、周りから見ると、なかなかの異形のものとして映ったであろう。

結局、私はラスベガス残り2日をひたすらホテルのベッドで寝て過ごし、手術の3日後に長距離バス・グレイハウンドで5時間かけてロサンゼルスへ移動。

更にその翌日、早朝から飛行機に12時間ほど乗り、日本へ帰国した。

日本の基準ならまだ余裕で入院しているはずの期間に、私は一人でバックパックを引きずり、バスと飛行機を乗り継いで、ラスベガスから日本へ帰ったのであった。

一度目の旅行で万が一の状況になった私

旅とはトラブルの連続。SNSで映えている旅写真なんて、氷山の一角、掃き溜めの鶴。

9割以上の時間は悶絶、1割だけは優雅、それが旅というものだ。本当だ。9割増しで大げさに言ってはいるが、本当だ。

これから旅に出る人達に私がアドバイスしたいのは、月並みではあるけれど、海外に行く時には何が何でも海外旅行保険に入りましょうということだ。

アメリカから帰国後に保険会社に問い合わせたところ、私の1日の入院でかかった費用は2万ドル以上

つまり、200万円を超える金額が、私の腹痛を止めるために投入されたのだ。

もちろんホテルまで出張してくれたドクターや、ゆきこさんへの通訳代も、すべて保険で賄うことができた。もし保険に入っていなかったら・・・。

200万円などという大金をポンと払えるわけがない私は、あの時もし保険に入っていなかったら、治療費を稼ぐためカジノで全財産をかけた一発勝負に出て、結果砂漠に埋まる遺骨となっていたかもしれない



アメリカの自己破産の6割は、医療費が原因と言われています

日本では、病院や診療所の窓口で健康保険証を見せると、年齢や所得に応じてかかった医療費の1~3割を支払えば医療を受けられ、残りの9~7割は健康保険組合が医療機関に支払ってくれます。

しかし、イギリスなど一部の国を除いて、外国人旅行者の医療費はどこでも有料で、かかった医療費の全額を自己負担しなければなりません。

特に、民間の医療保険によって医療費がコントロールされているアメリカ圏では、目玉が飛び出るほど高額な医療費を請求されることもあります。

旅行会社JTBの「2014年度海外旅行保険事故データ」によると、アメリカで呼吸困難を訴え、肺塞栓症・肺炎・肺結核と診断されて49日間入院した人が、9,335万円の医療費を請求されています

他にも、ハワイで肺炎・敗血症と診断された人が6,080万円、アメリカで交通事故にあい脳挫傷・くも膜下出血と診断された人が5,664万円などの高額請求の例もあります



イギリスの公的保健医療制度は、「National Health Service(NHS)」と呼ばれます。

日本のような保険ではなく、主に税金でまかなわれるという違いはあるものの、「みんなで支え合う」というスタンスは日本と同じです。

イギリスに赴任すると、まず①National Insurance(NI)に登録し、かつ②地元のGPに登録します。



GPとは、かかりつけの医者のことで、普通の住宅のような場所で開業していてます。

病気になると、GPに予約して診てもらい、軽い場合はそこで処方箋を出してもらいます。

GPで、更に専門の検査や専門医の診断が必要と判断された場合は、病院を紹介されます。

病院の専門医の診断や検査結果はGPに報告書がきますし、GPと病院はシステムで繋がっています。



ミシェルのお父さんの家で次女のYお姉さんが生まれた時は、ハムステッドにある「ロイヤル・フリー・ホスピタル(上の写真)」という公立の病院で出産しました。

イギリスに赴任した日本人会社員の奥様が、出産することになった場合は、通常は地元の私立病院に行くことが多いのですが、ロイヤル・フリー・ホスピタルが家から近かったことと、公立だけど評判の良い病院であったことから、ロイヤル・フリー・ホスピタルで出産することを決めました。

実際に親切かつ信頼できる病院でしたし、公立ということで、出産費用は無料でした(入院期間は3日)



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ビックリしました

今までアメリカやハワイに旅行しても、保険をかけていませんでしたが、今日のブログを読んでビックリしました。
今までは海外で病院に行くことはなくてラッキーでしたが、これからは保険をかけるようにします。

アメリカが心配

アメリカでは、検査費用も高いので、インフルエンザにかかっても病院に行かない人が多く、それが死亡率の高さに繋がっている原因と聞きました。
それか事実なら、アメリカで新型コロナウィルスが拡大した場合も心配されます。

Re: ビックリしました

>ショコラさん
海外旅行で、保険をかけていない人は結構多いと思います。
しかし、アメリカの医療費の高さを知ると、これからは保険をかけた方が良さそうです。

Re: アメリカが心配

>KENTさん
アメリカでは、インフルエンザによる死亡者が多いと言われていますが、それが新型コロナウィルスのせいかもしれないとも言われています。
もしそうなら、今後のアメリカが心配です。
プロフィール

カリーノパパ

Author:カリーノパパ
●シェリー(シェルティー母):
 とっても優しい理想的な家庭犬
 アンジェの母親です

2016.4.18永眠、享年15歳11ヶ月

●アンジェ(シェルティー娘):
 ボール遊びと食事が大好きです
 我が家で生まれました

2018.5.5永眠、享年14歳10ヶ月

●カリーノ(ラフコリーの女の子):
 ショードッグ
  【主なタイトル】
 JKCチャンピョン
 FCIインター・チャンピョン 
 【主な賞歴】
 2009年アジアインターBOB
 2010年ジャパンインターBOB
 2010年近畿インターBOB
 2010年東北インターBOB 
 2010年ペディグリーアワード
 【資格】
 JKC訓練資格CDⅠ

2014.12.9永眠、享年8歳5ヶ月

●ミシェル(ラフコリーの男の子):
 陽気で優しく、人が大好きです
 ショードッグ
 【主なタイトル】
 JKCチャンピョン
 【主な賞歴】
 2011年神奈川インターWD
 2014年熱海愛犬クラブ展WD
 2014年山梨東ドッグコ展WD
 2015年沼津愛犬クラブ展WD
 【資格】
 JKC訓練資格CDⅠ

2020.11.08、享年11歳3ヶ月

●カリーノパパ(人間):
 ミシェル達のお父さん
 本職は建築家(一級建築士)
 犬、スキー、ゴルフ、車、絵画が大好き
 1974年から大手建設会社の設計部にて勤務
 1986年に海外部門に異動し、14年間海外勤務
 内13年間をロンドンにて勤務
 2012年に大手建設会社を定年退職
 同年5月から河口湖でスローライフ開始

●訪問ありがとうございます。
4頭の犬と一緒に暮らしながら、日々感じたことを綴っています。
ミシェルとミシェルのお父さんであるカリーノパパが、記事やコメントを書いています。

●コメントは、ありがたく拝見し、返信させていただきます。

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