本当に安全なのか?



昨日、東京の国立劇場で「東日本大震災 六周年追悼式」が開催されたという。

そこで、安倍首相は「震災から6年を経て、復興は着実に進展していることを実感します。インフラの復旧がほぼ終了し、住まいの再建や産業・生業の再生も一歩ずつ進展するとともに、福島においても順次避難指示の解除が行われるなど、復興は新たな段階に入りつつあることを感じます」と語ったという。

それを聞いて、ミシェルのお父さんは「本当ですか?自分で現地に行って確認したのですか?」と問いたくなりました。

オリンピック招致の場で、安倍首相は世界に向けて「福島第一原発は、完全にアンダーコントロール」と大嘘をつきましたが、震災から6年経った今も汚染水は溜まる一方で、収束の目途も立っていないのが実情です。

また「福島においても避難指示の解除が行われるなど・・・」と語っていますが、避難解除などして本当に安全なのでしょうか?



3月11日ということで、殆どのテレビ局が東日本大震災の特集を組んでいますが、原発事故後の苛烈な実態を報じるものは少なく、安倍政権に尻込みしているのか、国の原発政策に対する批判的な報道は殆ど見られません。

そんな中、テレビ朝日の「報道ステーション」が、国が定める放射線量基準の「ダブルスタンダード」を真っ向から批判しました。

本日は、その報道内容の概要を御紹介します。

安倍政権は、10 日、避難指示地域について、福島第一原発がある双葉町と大熊町の一部を除き、帰還困難区域などを除いた全地域で解除することを決定した。

既に今月末に飯舘村の帰還困難区域を除く全域と、川俣町の一部地域の避難指示を解除することは決まっていた。

同時に、今月末には「自主避難者(1万世帯以上)」に対する仮設住宅の無償提供などの支援を打ち切る。

飯舘村は福島第一原発から約40キロメートルの地点に位置する、農業や畜産業を中心にした村で、事故前には約6000人が住んでいた。(原発の補助金は出ていない)

事故発生後、すぐには避難指示が出なかったが、原発の爆発で撒き散らされた放射性物質が強い風に乗り大量に浴びた。

飯舘村の酪農家・長谷川健一さんは、2011年5月を最後に、家族で別々の場所への避難を余儀なくされた。

自宅の前は、除染で削り取られた汚染土が積載したままだが、撤去の目処は立っていないという。

元々農地だったその場所には、汚染土を入れた大量の袋が積み上げられている。

大量の袋と富川アナの距離は約10メートルほどだが、富川アナが線量を計測すると0.77マイクロシーベルト。

除染基準の3倍以上の数値だ。

そうした環境で、政府は避難指示を解除、自主避難者に対する援助を打ち切るのだ。



国は避難指示地域で除染作業を行ってきたが、その基準の毎時0.23マイクロシーベルトは、一般の人の被曝限度である年間1ミリシーベルトから導かれたものだ。

ところが、長谷川さんの庭先で線量を調べると、毎時1.2〜1.3マイクロシーベルト(除染基準の約5倍の数値)を計測。

長谷川さんは「山が放射性物質の供給元だと思う」と語る。(広島大の教授も同意見で、放射能が風で運ばれてくる)

飯舘村の約7割を占める山林では、除染は殆ど行われていないのだという。



長谷川さんは 「現実に土壌の汚染度合いを調べてみても、やっぱり汚染されてるから。果たして、我々が、ここで牛乳を生産して『安心、飲んでみろ』って、そんなこと言えない」と語る。

これで本当に除染が進んだと言えるのか?



国は、年間線量が20ミリシーベルト以下になった地域から避難指示を解除するが、これは一般の被曝限度である年間1ミリシーベルトの実に約20倍の数値だ。

しかもこの数値は、事故直後、内閣官房参与だった小佐古敏荘東京大学教授が「この数値(年間20ミリシーベルト)を乳児、幼児、小学生に求めることは、私のヒューマニズムからしても受け入れがたい」と涙ながらに訴えて、参与を辞任するきっかけとなった数値でもある。



政府が避難指示の基準とした20ミリシーベルトという数値基準の拠り所は、ICRP(国際放射線防護委員会)の勧告だという。

テレビ朝日はフランスに飛び、ICRP副委員長のジャック・ロシャール氏に話を聞いた。

すると、ロシャール氏は「年間20ミリシーベルトの被曝は、長期間続くと安全ではない。ICRPでは『事故後の落ち着いた状況では、放射線防護の目安は1〜20ミリの下方をとるべき』と勧告している」と驚くべき事実を口にしたのだ。

つまり、元々ICRPは「20ミリでは危険」との認識を示していたのである。

同じく、ICRPの甲斐倫明専門委員も「事故直後の20ミリというのは、ある意味で緊急時の数値でしたから、こういう環境回復の段階ではもっと別な数値を選んで、20ミリと1ミリの間のなかで目標値を立てて、1ミリに近づけていきなさいというのがICRP的な考え方です」と語っている。

ICRPが示していたのは「20ミリ」ではなく「1ミリに近づける」ということだった。

報道ステーションは、この“二つの基準値”を「ダブルスタンダードではないのか」と強く疑義を呈する。

今回の避難指示解除で、故郷に戻ろうと考えている人もいるが、食品売り場を始め、医療や介護施設などのインフラは整っておらず、主な産業である農業や畜産業の再開も茨の道だ。

当然、健康被害への不安も尽きず「帰りたいけれど帰れない」という人がたくさんいるのだ。

長谷川さんも「いずれは故郷に戻りたい」と考えている一人だが、現段階ではそれは難しいと吐露する。

長谷川さんは、更に「東京が1ミリシーベルトで、なんで福島が20ミリシーベルトなんですか? まったくの差別でしょ、こんなのは。ものすごい怒りを覚えます。なんで我々だけがそうなんだ」と語ります。

番組では、2014年に避難指示が解除された隣の南相馬市高倉も取材し、除染が不十分な場所が少なくないにもかかわらず、国が再除染を渋っている現実があることを伝えた。

更に避難解除基準に内部被ばくが入っていないという点を指摘し、土壌汚染がチェルノブイリの規制区域基準より大幅に高いところがある事実まで見せた。

だが、安倍政権は、差別的な二枚舌で避難指示を解除し、自主避難の支援を打ち切るなど、人々から選択肢を奪うことで強引に「福島の復興」を演出しようとしている。

そこに、2020年の東京五輪招致のため「アンダーコントロール」と嘯いた安倍首相の思惑があるのは間違いない。

政権の圧力に萎縮しきったテレビメディアからは、年々、震災と被災地そして原発の扱いが小さくなっている。

恐らく、「報道ステーション」のこの報道にも、政府からの圧力が加わるのは確実だろう。

安倍政権に対しては、東京五輪で金の無駄遣いをする前に、なさねばならないことが山ほどあることを突きつけていかなければならない。
 


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No title

安倍首相の言ってることと、福島の現実との違いに唖然とします。
オリンピック招致での「アンダーコントロール」といい、今回の違いといい、嘘を平気で言えるこの国の首相に情けない気持ちでいっぱいです。
こんな人物を首相にさせていては、日本の未来はお先真っ暗です。

No title

国会、首相官邸、首相公邸を福島第一原発の隣りに移すという提案は如何でしょうか?

No title

我々は害虫にしていたことを、
コックローチにしていたことを、
今我々自身にしています。
どんなに願っても、取り戻せません。
選択し、生き残り、進化した種だけが存続します。
生き残りのためにも、今の内閣は私の選択肢にはありません。

規制緩和や国家戦略特区、などと響きのよいことを言っているが、
内外のお仲間に国民の資産を予算とよんで利益供与する暇があるなら、
何千年もかかる廃炉への人材育成に国費を使って欲しいです。

Re: No title

>デュークパパさん
森友学園の時も自分が危うくなった途端に尻尾切りしていましたが、平気で嘘をつく首相というのは情けないですね。
こんな人物には、一刻も早く首相を辞めてもらいたいです。

Re: No title

>ケンケンさん
ケンケンさんの提案に大賛成です。
福島第一原発の隣りに住めば、首相も原発推進を止めるでしょうね。

Re: No title

>kuntaさん
kuntaさんが仰るとおりだと思います。
政治屋の利権や都合に合わせて規制緩和や国家戦略特区を行うなんて許されません。
海外で日本の血税をばら撒くことが外交と思っている首相には、本当に呆れます。
そして、難題には背を向け、簡単で楽しいことには熱心な首相には、一刻も早く退場願いたいです。
プロフィール

カリーノパパ

Author:カリーノパパ
●シェリー(シェルティー母):
 とっても優しい理想的な家庭犬
 アンジェの母親です

2016.4.18永眠、享年15歳11ヶ月

●アンジェ(シェルティー娘):
 ボール遊びと食事が大好きです
 我が家で生まれました

●カリーノ(ラフコリーの女の子):
 ショードッグ
  【主なタイトル】
 JKCチャンピョン
 FCIインター・チャンピョン 
 【主な賞歴】
 2009年アジアインターBOB
 2010年ジャパンインターBOB
 2010年近畿インターBOB
 2010年東北インターBOB 
 2010年ペディグリーアワード
 【資格】
 JKC訓練資格CDⅠ

2014.12.9永眠、享年8歳5ヶ月

●ミシェル(ラフコリーの男の子):
 陽気で優しく、人が大好きです
 ショードッグ
 【主なタイトル】
 JKCチャンピョン
 【主な賞歴】
 2011年神奈川インターWD
 2014年熱海愛犬クラブ展WD
 2014年山梨東ドッグコ展WD
 2015年沼津愛犬クラブ展WD
 【資格】
 JKC訓練資格CDⅠ

●カリーノパパ(人間):
 ミシェル達のお父さん
 本職は建築家(一級建築士)
 犬、スキー、ゴルフ、車、絵画が大好き
 1974年から大手建設会社の設計部にて勤務
 1986年に海外部門に異動し、14年間海外勤務
 内13年間をロンドンにて勤務
 2012年に大手建設会社を定年退職
 同年5月から河口湖でスローライフ開始

●訪問ありがとうございます。
4頭の犬と一緒に暮らしながら、日々感じたことを綴っています。
ミシェルとミシェルのお父さんであるカリーノパパが、記事やコメントを書いています。

●コメントは、ありがたく拝見し、返信させていただきます。

●リンクフリーです。貼ったり剥がしたり、ご自由にどうぞ。

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