お粗末の極み(続編)



上の写真は、新国立競技場の完成予想図です。

緩やかなスロープを歩いて競技場に入っていくアプローチは、美しく、かつダイナミックです。



つい先日、下村文科相が舛添都知事に500億円の支援を要請した際には、競技場の規模を縮小して、建設費が3000億円から1625億円になったと言われていました。

ところが、ゼネコン(大手総合建設会社)が見積りを行った結果、建設費は3000億円、工期は50か月かかることが判明しました

下村文科相が舛添都知事に対して「1625億円の内、500億円を出して欲しい」と言ったことは何だったのでしょうか

開閉式屋根の工事はオリンピック後に行い、可動式の15000席の座席を仮設にし、安い材料を使用する等の減額案を採用したとしても、建設費は3000億円から2500億円になるだけで、当初予算の1300億円には遠く及びません。

まさに「お粗末の極み」とは、このことだと思います。



上の写真は、ザハ・ハディド氏設計による原案の完成予想図です。

まことに美しく、かつ流麗なデザインだと思います。



そして、日本スポーツ振興センター(JSC)が、減額の為、原案から赤い部分を削除して修正案を提示しました。

しかし、デザインとはきわめて繊細なもので、線一本変えるだけで、原案のデザインは損なわれてしまいます。

このようなお粗末なことをやるなら、むしろ新たに設計をやり直すべきだと、ミシェルのお父さんは思います。

そして、設計要綱で予算を明確にし、かつ維持管理が安価で容易であることも明記すべきだと思います。

最初の設計コンペで恐らく根本的にボタンをかけ間違えたものと推測されますから、一番上のボタンだけかけ直すようなことをやっても、3000億円が1300億円になるはずもありません



原案の建設費が高額になる理由は、規模の問題だけではなく、構造的な問題もあるように思います。

上の図の赤い部分が競技場の主要構造部ですが、これは建築的な構造のスケールを超えて、巨大な橋を造る際の構造に似ています。

つまり、建築の枠を超えて、土木の領域にまで及ぶ構造と言っても過言ではないと思います。

橋のような構造の利点は、100m以上も柱が無い空間を創造することが可能になることです。



上の写真は、タイのバンコクで新しく建設されたスワンナプーム国際空港です。

ミシェルのお父さんは、通算で約3か月ほどバンコクに出張し、この建物の国際入札業務に関与しました。(ドイツとタイの建設会社とチームを組み、そのチームのコーディネーションを担当)

この建物の規模も大変大きく(建設費が1500億円超)、かつ巨大で複雑な形の構造を有していました。

その為、土木の専門家がチームに加わり、技術的解決と見積り作業を行う必要がありました。

この建物の場合も、なかなか見積金額が予算内に収まらず、何度も入札をやり直したことが想い出されます。



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No title

今日のニュースでもこの問題が報じられていましたが、本当にお粗末な話だと思います。
つい数日前に下村文科相が1625億円と言った建設費が、いきなり3000億円になってしまうなんて信じられません。
このままでは減額にも限度があるでしょうし、工期も間に合わなくなってしまう可能性大ではないでしょうか。
この先どうなるのか分かりませんが、世界に大恥をかくことにならなければ良いのですが。

Re: No title

>デュークパパさん
仰るとおりです。
カリーノパパの経験からすると、今の設計で1600億円まで減額することは不可能だと思います。
ザハ・ハディドさんは激怒されるでしょうが、もっと経済的な設計案に変えるしかないと思います。
もしかすると、もう一つ解決策があるかもしれませんが、これは言わない方がいいでしょうね。
プロフィール

カリーノパパ

Author:カリーノパパ
●シェリー(シェルティー母):
 とっても優しい理想的な家庭犬
 アンジェの母親です

2016.4.18永眠、享年15歳11ヶ月

●アンジェ(シェルティー娘):
 ボール遊びと食事が大好きです
 我が家で生まれました

●カリーノ(ラフコリーの女の子):
 ショードッグ
  【主なタイトル】
 JKCチャンピョン
 FCIインター・チャンピョン 
 【主な賞歴】
 2009年アジアインターBOB
 2010年ジャパンインターBOB
 2010年近畿インターBOB
 2010年東北インターBOB 
 2010年ペディグリーアワード
 【資格】
 JKC訓練資格CDⅠ

2014.12.9永眠、享年8歳5ヶ月

●ミシェル(ラフコリーの男の子):
 陽気で優しく、人が大好きです
 ショードッグ
 【主なタイトル】
 JKCチャンピョン
 【主な賞歴】
 2011年神奈川インターWD
 2014年熱海愛犬クラブ展WD
 2014年山梨東ドッグコ展WD
 2015年沼津愛犬クラブ展WD
 【資格】
 JKC訓練資格CDⅠ

●カリーノパパ(人間):
 ミシェル達のお父さん
 本職は建築家(一級建築士)
 犬、スキー、ゴルフ、車、絵画が大好き
 1974年から大手建設会社の設計部にて勤務
 1986年に海外部門に異動し、14年間海外勤務
 内13年間をロンドンにて勤務
 2012年に大手建設会社を定年退職
 同年5月から河口湖でスローライフ開始

●訪問ありがとうございます。
4頭の犬と一緒に暮らしながら、日々感じたことを綴っています。
ミシェルとミシェルのお父さんであるカリーノパパが、記事やコメントを書いています。

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●リンクフリーです。貼ったり剥がしたり、ご自由にどうぞ。

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